


カラスとは詐欺師の意。親指とは・・・ご自分で確かめてみて下さい。
途中まではよくある犯罪ものかぁ・・・とダラダラ読み進めていくと。
やられました。これは家族の物語だ{%困るwebry%}
カラスの親指 [ 道尾秀介 ]「読者バカにしてんのか?!」ってほどラストへの伏線が全体に張り巡らされており、種明かしされていくにつれ「ああそういえばこのシーンおかしかった気もしないでもない」などと二度読みしたくなる作品です。
どんでん返し→伏線回収からのエピローグは、すこし寂しいながらも春風が漂ってくるようで爽やかな感動をもたらします。
茫然自失の"やられた"感。
180度ひっくり返るラストにぼう然・・・。
"序盤からヒントは存分に与えつつ、
徹底的に読者を騙してやろう”
という悪意?すら感じます。
ありがちな犯罪ものかと思いきや・・・
不意打ちで涙腺を攻撃されます。名作です。映画のテロップにも「結末は、決して人に教えないでください」とあるので、おそらく原作に近いかそのままのラストが用意してあるのでしょう。
あの余韻を映画でどこまで再現しているのか?興味ありますね。
映画版予告編。テツ役の村上ショージがホントにイルカ顔の小男でイメージぴったり(笑)
{%がっかりwebry%}阿部寛は・・・ずいぶんかっこいいタケだこと。
{%うれしいwebry%}動物の名前がよく登場する道尾作品。
シャドウ [ 道尾秀介 ]ソロモンの犬 [ 道尾秀介 ]片眼の猿 [ 道尾秀介 ]ラットマン [ 道尾秀介 ]龍神の雨 [ 道尾秀介 ]道尾秀介がデビューして間もないころ、「ポスト伊坂幸太郎」と呼ばれていた時期があったらしいです。
直後に「向日葵の咲かない夏」を読みましたがそのネーミングにはイマイチピンとくるものがありませんでした。
だっておどろおどろしてくて雰囲気全然違うんだもん・・・。
しかしそれから数年経ち、カラスの親指を手にとってみると・・・なるほど伊坂に近い感触でした。
伊坂幸太郎好きなら「カラスの親指」がお勧めですよー奥さん。
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